最後までここに居たい。

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提案者:西粟倉村役場 保健福祉課 井上大輔さん

「人生の最期を希望する場所で暮らせない、これって本当に幸せですか?」そう問いかけるのは、福祉保健課の井上大輔さん。

井上さんは、役場職員としての仕事でも、一西粟倉村民としても多くのお年寄りと接してきました。そんな中、あるおばあちゃんが、頑張って自宅で暮らしていたのに、ちょっとしたことで病院に入院することになり、そのまま施設に入ることになったそうです。そのおばあちゃんはずっと村で、自宅で暮らしたいという希望を何度も言っていました。

「90 歳過ぎても家で暮らしたいと一人で頑張ってきたんですよ?それなのに、安心のためとお医者さんに施設へ入ることを薦められて、ご家族も何かあったら心配と施設入所を決断されました。体を大事にするのか、心を大事にするのか、判断は難しいところですが、おばあちゃんの思いを考えると本当に悲しい。寿命は縮まるかもしれないけど、本人の希望を叶える、そして支えるという重い決意が本人や家族、私達も含めた地域に必要な時期なのかもしれません。」

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今、日本全国で、このように自ら望む場所で自分の最後を迎えられないおばあちゃんおじいちゃんが多くなっているのではないでしょうか。西粟倉村内で、「どこで自分の最後を迎えたいですか?」と問いかけた調査では、約 75% の人が「自宅」と答えています(分からない・考えられないが約10%)。一方で、実際に自宅で自分の最後を迎えられる人は 10% にも満たない現状があります。

もし、在宅医療や在宅を支えることのできる福祉サービスがあったら、おばあちゃんの最後の願いを叶えることができたかもしれません。西粟倉には離れた家族に安心してもらえる在宅医療や介護サービスがあるとは言えません。もし、高齢者の在宅生活を支える仕組みが当たり前の地域になれば、高齢者の「自宅で死にたい」を叶えることができ、結果として財政負担も減少し、新たな雇用も生まれます。

西粟倉では、65 歳以上の高齢者が 526 名、内 75 歳以上の方は 320 名と人口 1500 人の村において、大きな比率を占めてきています。その中で、介護施設に入所されている方は 36 名おられ、今後も本人が望まない施設入所の増加が一定数見込まれています。村内での在宅医療や福祉サービス等のニーズはすでに顕在化しており、適切なサービスを提供することで目の前の多くの人の希望を叶えることができると思っています。

西粟倉村という人口 1500 人のコミュニティだからこそ、一人一人の顔が見えるケアが出来ます。

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今、西粟倉には、高齢者の在宅生活を支える在宅医療や福祉サービス事業者が必要です。一緒に分野を超えた社会問題解決の拠点となる在宅医療・福祉サービスの仕組みづくりについて研究してくれる人を求めています。

こんな人に来てほしい!

  • 介護分野について興味関心がある人
  • 在宅医療について興味関心がある人
  • お医者さん、看護師さん、介護士さん、助産師さん、保健師さん、理学療法士さん、作業療法士さん
  • おじいちゃんおばあちゃんが好きな人
  • 全国的な在宅医療や介護ニーズに課題感を持っている人

こんなことしてほしい!

  • 在宅医療や福祉についての研究、フィールドワーク
  • 村の理想的な医療福祉関係の調査検討

もしかしたらこんな可能性があるのでは!

  • 全国的に在宅医療・介護ニーズがはっきりとしている中で、在宅医療・介護サービスは成長産業となるのではないか。