「現代の坂根宿場町」をつくる。

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提案者:西粟倉村役場 地方創生特任参事 兼務 産業観光課 課長 上山隆浩さん

地方創生推進班特任参事(兼務 産業観光課長)の上山隆浩さんは、役場職員でありながら出向して西粟倉村にある「道の駅あわくらんど」、「あわくら旬の里」、「国民宿舎あわくら荘」と温泉施設の「湯~とぴあ 黄金泉」という4施設の経営管理を合計15年ほどに渡り携わられてきました。これらの施設には今でも年間数十万人の人が訪れています。
その理由の一つは、兵庫と鳥取を結ぶ無料高速道路の丁度真ん中に西粟倉インターチェンジがあり、京都・大阪から智頭急行線の特急に乗れば2時間で村に来ることが出来ることにあります。

また、実は昔から人の往来が多かった西粟倉村。江戸時代に整備された、播磨国姫路を始点として、因幡国鳥取を繋ぐ因幡街道が村内を通っています。今は景観に名残は無いですが、当時は村内に「坂根宿」という宿場もありました。
西粟倉村に外から人を受入れることに寛容な気質を持つ方が多いのはこのような歴史的背景もあるのではと感じている上山さん。宿場が持つ人を楽しませ、繋ぐ機能を持ち、二度三度と村に足を運んでくれる思い出を贈ることのできる場所や仕組みを今の西粟倉で叶えたい。そのために、自身が前述の4施設に関わっているうちにやりきれなかったことがあると語ります。

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西粟倉には、上山さんが出向されていた施設だけでなく、宿泊施設や飲食店がここ数年で立ち上がっています。
例えば、子どもも一緒に楽しく泊まれるあわくら温泉元湯、茅葺屋根の古民家を再生させたカフェと宿泊が出来る天徳寺、グローバルなお客様も多い軒下図書館、ジビエや野のものを使った拘りの食事が楽しめるフレル食堂。また、旧影石小学校には子ども帽子をメインとしたハンドメイドな帽子が売られているUKIYOや、丁寧に植物を使って染められて作られている服飾や小物が手に入るソメヤスズキ、木製のおもちゃ作家のmorinooto等の作家さんたちも集っています。

こういったお店に行くことを目指し村に来てくれる人は多いですが、そこに立ち寄るだけで去っていく人が多くいます。
これらを繋ぐような仕組みは今とても必要となっています。
「昔の坂根宿のような人が往来する拠点となる、そんな場所や仕組みを作りたいですね。坂根宿復活!みたいな。」そう語る上山さんの表情から、ワクワクが伝わってきます。

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また仕組みをつくるだけでなく、新たに立ち寄れる店舗づくりなどの事業に名乗りを挙げてもらうことも大歓迎です。「「あわくら旬の里」には空き店舗がいくつかあります。この空いてる店舗を遊ばせておくくらいであれば、村内セレクトショップをやって見るなど新しいことに使ってもらいたい。他にも、あまり管理がしきれていない公園もありますからそこを使って新たな場作りに挑戦してくれることもいいかもしれません。なんでもいいんですよ。そういうチャレンジの場に使ってもらいたいです。」

参考:昨年上山さんが出していた旬の里の活用の呼びかけをした記事
赤字施設なら、タダで貸した方がずっといい。村でお店をやりたいテナント募集

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「新しいことを試みる。それだけ。それをできる人が村には必要なんです!」上山さんはそう言います。西粟倉全体を俯瞰した観光をデザインする、もしくは施設を利用して新しいことをはじめたいという人がいれば、大歓迎です。西粟倉を舞台に、「観光」というテーマで一緒に研究してみませんか。

 

こんな人に来てほしい!

  • 企画を考えて、実行することが好きな人
  • 新しいことに挑戦することが好きな人

 

こんなことしてほしい!

  • 観光で成功している地域のリサーチ・報告
  • 村全体の観光を考えた企画・運営
  • 村が計画している「5050ステーション」の企画・アイデア出し・運営
  • 地域の農家さんと共同して新商品の開発
  • 西粟倉に昔あった野菜売り場を復活させて、村内や近隣地域商品の企画・販売
  • 空き店舗の活用

 

人の往来が、道をつくり、村をつくる。

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「人の周遊こそが、その地域の活力なんです」
そう話すのは、総務企画課の福井啓太さん。

福井さんはもともと西粟倉村出身です。進学で村を出た後も、帰省する度に故郷の荒廃を目にし、心を痛めていました。かつて多くの人が利用していた実家横の里道は、人が通らなくなったことで草が茂り、石垣は崩れ、本来の道ではなくなってしまいました。鹿害を防ぐため、道を塞ぐように張られた防護柵の向こう側は、道も農地も荒れ果て、もう人間の世界ではありません。
「人の移動がなくなると、その場所は死んでしまう」
そう危機感を感じた福井さんは、西粟倉村に帰り、この課題を解決するために役場へと入庁しました。

役場職員となった福井さんは、空き家改修の相談で訪問した、家主の住民の方からこんな声を聞きます。
「ここらへんは前まで賑やかだったけど、今は人が通ることも少ない。人の行き来はもちろんだけど、最近は車が通るのを見るだけでも嬉しいと感じる」
その切実な想いに触れ、自身の感じていた課題を解決することの重要性を再認識しました。

福井さんは、自家の荒れ果てた道の奥で畑を始めてみました。すると、あれだけ荒れ果てていた道が、道の形を取り戻してきたそうです。また、様々な企業がオフィスを構え活動することで活気を取り戻した廃校や、子どもたちが行き交うことで明るさを取り戻した道。人が行き交うことで、これまでは衰退していくだけだった村内の風景が少しずつ変わり始めています。

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「人の往来が、道をつくり、地域を元気にしていく。」
福井さんは自身の体験や村で起こっている事象からも、改めてそう感じました。

また、こうした課題を解決していくためのヒントは存在しているとも福井さんは考えています。
西粟倉村の人口は、1500人程ですが、村を訪れる人数は道の駅だけでも年間数十万人と非常に多くなっています。
そして、人の往来に必要な「目的地」となるべき場所も多く点在しています。
例えば、歴史の深い寺社や遺跡、ヒメボタルの飛び交う森林や手付かずの原生林。最近では、カフェやゲストハウス等観光スポットも増えました。また、地区の活動で新しい公園の構想が誕生したり、芝桜や冬のスカイランタンといったイベントや、祭行事の復活なども起こってきています。

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こうしたスポットやイベントを周遊先とし、繋いで、巡らせる。
たとえば、レンタルサイクルの設置、村内をめぐるツアー企画、民泊先の用意、各地区の祭りへの参加など、点在していたヒト・モノ・コトを整理し繋げる。繋がった先がまた新たな周遊のポイントになる。周遊によって人の流れが生まれた場所には、例えば軒先でラムネや野菜を売ったり、観光案内のような小さなビジネスが自然と生まれることに繋がるかもしれない。

今それぞれで起き始めている小さなうねりが、人がめぐることで一つにまとまったら、それは大きなうねりになる。大きなうねりができたら、また小さなうねりが生まれ始める。
その先には、地域住民の笑顔が待っている。

「やっぱり、人が往来している地域は魅力的だと思います。一緒に周遊の仕組みや、人の往来する村をつくりませんか?」

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こんな人に来てほしい!

  • 人の往来に興味がある人

  • 事業化のアイディアを出せるような人

  • 村内の魅力の再発見を楽しみながらできる人

  • 地元住民が忘れているような魅力に気付ける人

  • 観光が好きな人

 

こんなことしてほしい!

  • 周遊の仕組みを考えて欲しい

  • 移動手段について成功している地域のリサーチ、研究、発信をしてほしい

  • 村内・村外テストツアーをしてほしい

「私たちも、ラーメンが食べたい。」

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提案者:西粟倉村役場の皆さん

「村民の切なる願いとしてラーメン屋が欲しい・・・」そう話すのは、西粟倉村役場の皆さん。
多くの西粟倉村民は、週末に周辺地域への買い出しに行き、一週間の予定を立てるものの、木曜日や金曜日になると食材が足りなくなることもしばしば。
でもサクッと食べに行くことが出来ない・・・。共働きの夫婦やローカルベンチャーの方も夜まで働いて、「今日は軽く食べてから帰りたいな」が出来ない・・・。

そんな時、真っ先に思い浮かぶのがラーメンだ。
白い湯気があたりの景色を歪ませて、独特の匂いが周囲に蔓延する。
お腹が空いたときに、その匂いを嗅ぐだけで思わず近づいてしまう。

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ラーメンのことを考えるだけでワクワクする。
そこに餃子とビールも追加して…と、考えただけでワクワクが止まらない。
私たちは両手をあげて、ラーメンを愛する気持ちを持った方を募集します。

 

こんな人に来てほしい!

  • ラーメンが好きな人

  • ラーメンを愛している人

  • 人が気楽に入れる場所をつくりたい人

 

こんなことしてほしい!

  • 全国のラーメン屋を回って食べ歩きリサーチ

  • 西粟倉にあったラーメンを作って欲しい

  • ラーメンについてブログなどで情報発信

  • 片田舎から全国制覇するラーメン屋!

西粟倉を美味しく食べる。

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提案者:西粟倉村役場 産業観光課 萩原勇一さん

「自分で作っているもので稼いでるおじいちゃんは、やっぱり元気なんですよ!」そう語るのは、産業観光課の萩原さん。そんな萩原さんが地域のテーマとして掲げるのは「西粟倉を美味しく食べる。」です。
自分の作っているものに誇りを持っていて、それを誰かに食べてもらうことで喜ぶ生産者は西粟倉にたくさんいます。その代表であるおじいちゃんやおばあちゃんにとって、肥料や農薬は重たくて重労働なので、運ぶのも使うのも一苦労。その為、一つ一つ雑草を抜き、虫を取った結果、オーガニックな野菜ができているんです。

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ただ、そんなおじいちゃんやおばあちゃんが作ったものを誰かに届ける「場所」がない。「方法」もない。
そんな実情を変えて、西粟倉の農作物をコーディネートし、その生産者の方々にも元気になってもらう。そんなテーマを一緒に研究する方を募集しています。

萩原さんが総務課税務係に所属していた当時、地域のおじいちゃんやおばあちゃんの中で、とても稼いでいる方がいることを発見しました。
当時は西粟倉の野菜や加工品が旬の里や道の駅あわくらんどに沢山置かれていました。きっとおじいちゃんもここでもしっかりと売っていたのだと思います。「え、こんなに稼いでいるんですか?」「そうや、わしは沢山稼いで沢山税金を納めるんや」
そう言って税金を納めているおじいさんはとても元気で輝いていたそうです。

ただ、そういった方は今はもういないそうです。
いなくなった原因は、マーケット感覚が不足していたこと、担い手がいなくなったこと、旬の里直売所がなくなったこと、と様々ですが、それがとても寂しく、悲しい状況だと萩原さんはいいます。
今も道の駅あわくらんど内に小さく村内の野菜売り場あるのですが、そこには僅かな種類と僅かな量の野菜しか置かれていません。

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「この状況をどうやったら変えられると思いますか?」という問いに、萩原さんは様々なアイディアを出してくれました。
村内で飲食業を営むローカルベンチャーと生産者をつなぐことで地産地消を推進する、その時その時の山の幸、農作物を販売・提供する「場所」をつくる、農業と福祉を掛け合わせることで独居のお年寄りを元気にする、などなど。
ただ、こういったアイディアがある一方で、そもそもどんな生産者がいて、どんな思いで農業をしていて、さらにどんなことがあればいいのかを徹底してヒアリングすることから始めたいという思いがあるそうです。村内の50の生産者にしっかりとしたヒアリングを行えば、そこに眠っている価値を見つけて、輝かせるはずだと。

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「やっぱり来ていただく方は、人が好きな人がいいですね。おじいちゃんやおばあちゃんと話すことが好きな人は更に嬉しいです。」という萩原さん。もちろん農業について「こんなふうに作って」とか「この辺の工夫をすればいいな」等もあればいいが、生産者の方々に寄り添えることは大前提で必要。
西粟倉村の状況をしっかりとヒアリングして把握して、かつ、全国のいろんな事例を西粟倉に導入するように研究する。そういうことが好きな人なら是非とも来てほしいです。

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こんな人に来てほしい!

  • おじいちゃんおばあちゃんのことを好きな人
  • 農業に興味がある人

 

こんなことしてほしい!

  • 西粟倉の特産品、新商品開
  • 現状の西粟倉の生産者リサーチ
  • 現状の西粟倉の販売施設についてのリサーチ
  • 西粟倉での生産者・販売者混合チームの組成
  • つくる人と使う人をつなぐ仕組みづくり

「農業」を通じて、西粟倉をつないでいきませんか?

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林業で注目を集めている西粟倉村はもともと農業と畜産の村。

西粟倉の家には、牛がいて、鶏がいて、お米と野菜をつくるのは当たり前でした。これは農家さんだけでなく、家庭菜園で農作物を育てたりと農業はどの家でも生活の一部でした。環境としては斜面が多く、獣害との戦いもあり、日照時間は短く、冬は雪も降る。そんな西粟倉村ですが、先祖から受け継いできた農地を諦めたくないと、集落が一団となって、農業を続けてきました。村内のだれもが、農業を通して、人と人とのつながりを引き継ぎながら生きてきました。

「しかし、今はそのつながりが消えそうになっている」
そう語るのは産業観光課の山本優奈さん。

山本さんは西粟倉役場に昨年、新卒として入庁しました。それまで全く触れることのなかった農業ですが、実際に仕事で関わっているうちに住民の方々にいろんな声をかけてもらえるようになりました。
「たけのこ好きなだけもっていったらええよ。ちっさいのがやわらかくておいしい。
皮がついたまま、唐辛子とぬかでにたらえんじゃ。あと、わかめとにたらうまいで。」

「さきっぽを食べるのがシカで、全部きれいに食べてしまうのがイノシシ。皮を残していくのは人間じゃ」
村の中を歩けば、住民の方はこんなふうに声をかけてくれ色んなことを教えてもらいます。時々野菜をいただいたりもするそうです。
「おじいちゃん、おばあちゃんは何でも知っているなぁって。西粟倉の歴史も、野菜の作り方も、人への接し方も。」と、山本さんは嬉しそうに語ります。

おじいちゃん、おばあちゃんから多くのものをもらっていると感じた山本さんは自分自身で野菜をつくる、農業を始めることにしました。
「今はかぼちゃとえだまめととうもろこしを作ってます。おじいちゃん、おばあちゃんはだいたい農業をしているから、共通の話題もできて話しやすくなりました。野菜作りはじめたよって言ったら、「おお、畑しょうるんか。そうやって、西粟倉にどっぷり浸かっていったらええ」って言ってくれて。私は村外から来た人間だけど、村民になったことを歓迎してくれてるようでうれしかったです。」

自身の野菜づくりを通じて、地域の住民と接点を多く持ち、村民となれた山本さんだからこそ、農業を通じた人とのつながりや知恵の継承が消えてきてしまうことはもったいないと強く感じています。

農業をすることが「当たり前」だった時代では、地域での農業を通じておじいちゃん、おばあちゃんが持つ野菜づくりの知識、生活の知恵、人とのつながりは自然と次の世代に継承されてきました。それが今では、農業という接点が消えつつありそれらが継承されず断絶されてしまうかもしれません。

「後継者がいないからもう辞めてしまおうか」という農家さんの声も聞くそうです。
しかし心のなかでは誰かに継いでほしいという願いがあり、一方で「農業をしてみたい!」という移住者もいる。こういった想いをつなげながら「農業」という接点を再構築する。
その先には先人からの知恵、そこにある人のつながりを継承していくだけでなく、「農業」が地域を支えるコミュニケーションツールとなります。

一緒に、「農業」を通じて、西粟倉をつなげていきませんか?

 

こんな人に来てほしい!

  • お年寄りに孫のようにかわいがってもらえるような人
  • 村の農業、農家について一緒に考えてくれる人
  • 農家さんと向き合うのが好きな人
  • 西粟倉の特産品を作ってみたい人
  • 農業に別分野を掛け合わせることに関心のある人

 

こんなことしてほしい!

  • 新しく農業をしたい人と、農家さんをつなげてほしい
  • 新商品、飲食店、野菜など、農業のアウトプットを作って欲しい
  • 作業委託の形で農地をつかってみてもらいたい
  • 農業生産法人(農業の団体)をつくってほしい
  • 農家さん同士のつながりを広げて欲しい
  • 農家さんの知恵や経験を継承して欲しい

村がまるごと研究所 〜今の会社を辞めずに、西粟倉で働きませんか?

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提案者:西粟倉村役場 保健福祉課 井上大輔さん

「村をまるごと実証実験に使いませんか?」そう提案するのは、西粟倉村保健福祉課の井上大輔さん。
西粟倉村には、多くの課題と可能性があります。その課題と可能性を、一つの地域、あるいは地域の人だけで解決していくことは非常に難しくなっており、色んな人の助けを借りていくことが重要だと考えています。

そこで、西粟倉村では、「地域おこし企業人」として、民間事業者と共同して村全体の研究を進めたいと考えています。
「地域おこし企業人交流プログラム」とは、三大都市圏に勤務する民間企業の社員が、そのノウハウや知見を活かし、一定期間、地方公共団体において、地域独自の魅力や価値の向上等につながる業務に従事することで、地方圏へのひとの流れを創出することを目指す総務省の提供するプログラムです。(※ 1)

西粟倉村ではいままでも行政が持つ仕事を大胆に民間に預けてきました。たとえば、PFIの一環として、民間事業者の技術や資金、経営技術等を活用し、村営住宅をBTOモデル(※ 2)で建築するなど、自治体と民間事業者がうまく連携を取ることで、自治体だけでは達成できなかった事業を成し遂げてきており、今後もこの流れは加速することが想定されます。

西粟倉村役場には、役場職員は41名しかいません。
その41名は、それぞれ定常の業務をこなしながらも、村のためにできることを一生懸命考えて、実際に行動に移しています。そこに1つの民間事業者が手を貸してくれたら。一緒に地域の可能性を実現していってくれたら。井上さん含め、西粟倉村役場の職員はそんな願いを持っています。

そうすると、いかに村が可能性を秘めているか、面白くなっていけるかを職員としても感じていると井上さんは言います。
それぞれのテーマに手が挙がった時は役場職員も全力でサポートいただける心強い役場の方ばかりですが、「本当は自分たちがやりたいくらいです」と話すくらい興味深く、本気でやれば成果が必ず出るテーマばかり面白い内容ばかりです。

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「1つの企業が「西粟倉でこんなことできませんか?」「一緒にやりませんか?」そんな風に気楽にアイディアを持ってきてくれればいいんですよ。そしたらその実現方法を役場全体で一緒に考えるんで」

わたしたちは、西粟倉村で一緒に地域の可能性を実現してくれる民間事業者・企業人を募集します。

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(※ 1)総務省「地域おこし企業人」 (2017.8.3)

(※ 2)BTO(Build Transfer and Operate)モデルとは、民間事業者が庁舎や公営住宅、小学校などの公共施設の建設を行い、完成後、施設の所有権を国や地方自治体に譲渡しつつ、施設の管理・運営は引き続き行う事業形態のことをいいます。

こんな人に来てほしい!

  • CSR 活動の一環として西粟倉村にきたい人・企業
  • 人口 1500 人の村の課題を仮説検証を繰り返し解決したい人・企業

こんなことしてほしい!

  • 健康づくり
  • 人口減少時代における村内交通課題解決

 

お年寄りコニュニティをリデザインする。

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提案者:西粟倉村役場 保健福祉課 高木都子さん

気軽に集まれる楽しい場所があれば、お年寄りの方はもっともっと元気になれると思うんですよね。」そう話すのは保健福祉課の高木都子さん。
高木さんは、「元湯クラブ」「いきいきクラブ」「黄金泉」「よりみち」など高齢者が集まる場所をデザインしている。このような活動を行う背景には、ここ5年の高齢者の介護費用の増大に関する危機感があった。
一方で、「元湯クラブ」等へ参加している高齢者は、認知症の予防はもちろん介護が必要な状態になりにくいことをデータだけでなく実感としても強く感じている。
はじめは嫌々参加していた高齢者の方も上記のような場所で継続的に人と接し、コミュニティが形成されていくことで、みるみる元気になり、高齢者としての人生をより楽しむようになっているのがわかるといいます。

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「福祉って本当はおもしろいんですよ!元気なお年寄りがいて、その人達が集まれるような場所を作る。そうしたらいままで一人でつまらなそうな顔をしていたお年寄りが、みるみる元気になって輝いていく。こんなに楽しいことってそうないと思います。」

西粟倉には、上記場所以外にもお年寄りが集まれるような場所はたくさんあります。たとえば、「あわくら旬の里」や「あわくら荘」にはまだまだ空きスペースがあり、そこをお年寄りが集まれるような場所にし、さらに若いお母さんや子どもも気楽に集まれるようにすることで素敵なコミュニティーをつくる。
ダンボール1箱分の野菜を持ち込んだら村の観光施設1日利用無料とするとか、お年寄りが安心して飲めるような 1day 居酒屋を開催する、などなどアイディアを持って、今の施設を有効に活用しつつ、お年寄りが気楽に集まれるような場所を作っていきたいと高木さんはイキイキと語られていました。
「ここがあって良かった。」「みんなと一緒で楽しい。」という声が上がるような場所が一つでも増えることを願っています。

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「こんなことを一緒にやってくれる人がいたら、本当にうれしいですね。一緒に色々考えて、実行していけたら幸せです」
高木さんは今日もその日を待っています。

こんな人に来てほしい!

  • おじいちゃん子、おばあちゃん子
  • 人の本来の力を引き出すのが好きな人
  • 楽しい場所が作りたい人
  • お年寄りと一緒に楽しみたい人
  • 気さくに話ができる人
  • 元気なお年寄りと遊休施設の掛け算の企画を考えたい人
  • ヘルパー 2 級の資格を取得したい人
  • コミュニティデザインを学びたい人

こんなことしてほしい!

  • 各地の「まだ元気なお年寄り」先進事例をレポート、報告
  • 高齢者の集まり場所のデザイン
  • 高齢者専用の 1day 居酒屋
  • 村内全老人会を回って、お年寄りと話してくる

地域の足を再構築しませんか?

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提案者:西粟倉村役場 総務企画課 中西太平さん

「西粟倉村って移動で困っている人が、実は大勢いるんです。村のモビリティすべてを一括管理してこれらの人を救ってくれませんか?」そう語るのは総務企画課の中西太平さん。

たとえば、運転免許を返納した高齢者は、日常の買い物や通院などを自分の力で行うことができていません。たしかに介護タクシー等を村の社会福祉協議会でも準備して実行しているんですが、効率的に運営できていないという実態があります。

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西粟倉では、平成27年に村内唯一のタクシー会社が営業活動を停止し、村内をタクシーが全く走っていない状態です。そのため、電車で村内に訪れた旅行者は村内をうまく周遊することが出来ていません。
また、お酒を飲んだ際に帰宅する手段がないため、飲食店でのお酒の提供もセーブされ「飲みたくても飲めない人」が発生しています。
そのほか、西粟倉村内には高校が存在しないため、村内の子供が高校生になった際、近隣地域まで家族が1時間程度かけて送り迎えをしている状況もあります。

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一方で、西粟倉村役場は、スクールバス、福祉バスを複数台所有しております。
「スクールバス等の空いている時間を有効活用をすることで、移動についての課題を解決できる可能性は十分にあると思うんですよね!たとえば、高校生の送り迎えを効率的にスクールバスでやるだけで、ご家族の負担を減らせると思いますし。」

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村にはモビリティに関する資産もあり、また、その資産を活用するための資金的な準備もあります。ただ、それをやってくれる人がいません。

運転免許を返納した高齢者、免許がまだ取れない高校生、電車で訪れた旅行者、お酒を飲んだ大人たち。
これらの村内で移動に困っているすべての人を助けるための方法を一緒に考えませんか?

こんな人に来てほしい!

  • モビリティに可能性を感じている人
  • 遊休資産を有効に活用することが好きな人
  • ビジネスモデルを描くことが好きな人

こんなことしてほしい!

  • おじいちゃん、おばあちゃんの買い物ツアー
  • 西粟倉村内旅行
  • 高校への送迎システムの構築
  • 先進他事例の研究、発表

もしかしたらこんな可能性があるかも!

  • 地域のモビリティ課題の解決の先進事例として全国展開!

やっぱり、野人が必要です。

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提案者:西粟倉村役場 保健福祉課 井上大輔さん

このテーマはジビエ料理が食べたい、というわけではありません。

その手前のジビエに関する狩猟、加工について研究をしてくれる人を募りたいと思っています。
西粟倉も全国の山村地域と同じように鹿や猪等の獣害が年々増えてきており、村の重要な課題の一つになっています。

実は、昨年まで地域おこし協力隊として、狩猟・解体まで行うジビエ猟師がいましたが、諸事情により村を離れることになりました。

しかし、彼がジビエ猟師として残していったものはとても大きいと役場の井上さんは語ります。
「ジビエ猟師の村内のニーズはすごく高くかったんですが、役割は狩猟するだけではありませでした。もちろん猟師が獲った鹿や猪を無駄なく食材に変えることができたことはもちろんですが、例えば農業との掛け合わせでの役割もありました。

獣害で困っている農家の方に狩猟罠を教えていました。それによって自ら農地を守る手段を手に入れましたし、またそこで仕掛けた罠にかかった鹿を引き取って肉にしてもらうことでジビエ肉を手に入れることもできました。鹿や猪が“駆除する”だけの対象ではなくなり、資源となれたのです。

また、彼が居たことで村内の若い人も狩猟免許を取得するということも起こっていました。解体することはやっぱり負担ですが、獲ったら連絡をし、解体してもらうことが可能だったので狩猟に対しての心理的ハードルも下がりました。結果、村に猟師が増え、獣害を防ぐ担い手が増えていました。
西粟倉という地域が、ジビエ猟師によって新しい発見、新しいやり方、新しい学びができたんです。」

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幸いにも、西粟倉には新設された獣肉加工処理施設があるので、初期投資の心配はいりません。この場所は是非使って下さい。
村内のニーズも顕在化されているので、受け入れ態勢は整っています。

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今の西粟倉に必要なのは、ジビエ猟師です。

こんな人に来てほしい!

  • 野人に憧れがある人
  • 野のものが好きな人
  • 狩猟免許を取得したい人
  • 山の中で生きていきたい人

こんなことしてほしい!

  • 鹿や猪を解体して商品にしてほしい
  • 野にあるものを見つけてきてほしい
  • 地元の猟師さんと連携してほしい

母の幸せは、家族の幸せ。家族の幸せは、村の幸せ。

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提案者:西粟倉村役場 保健福祉課 上野 恵里さん

保健福祉課の上野さんはもともと兵庫県淡路島出身。大学の看護学科をでて、大学2年のとき保健師になろうと決めました。保健師を選んだのは、地域で密着した活動が出来る存在であり、地域の人々の幸せ・希望とする暮らしができるためのサポートを行える職種の1つだと感じたから。
西粟倉村をフィールドとして選んだのは、より地域に密着した活動ができる地域を探していたところにこの村と出会い、この場所で働いてみたいと思い、昨年新卒で西粟倉村の保健師として採用され、単身西粟倉に来ています。

上野さんは、1年間、母子担当として村内の妊婦さんやママさんとふれあいを重ねた結果、一つの疑問が頭から離れなくなりました。

「妊婦さんや、ママさんの役に立っているのだろうか。」
それは、保健師として応えられる部分とそうでない部分が見えてきたこと、助産師さんだからできることが見えてきたからと言います。だからこそ、彼女は自問自答を繰り返し、今回の研究テーマに至りました。

「助産師さんと村内のママさんとのコミュニケーションをそばで見て来ましたが、ママさんの心が軽くなる瞬間を何度も目の当たりにしてきました。鮮やかに不安を取り除いていく助産師さんの姿に感動しました。」と語ります。

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この1年間で実感したのは、産前産後のケアの重要性です。ママの心理的な不安は、決してインターネットでは解決できない。だからこそ、村で解消できる仕組みが必要だと言います。「産前産後のケアは日々のケアがとても重要です。寄り添いながら一緒に歩める存在が必要なんです」

西粟倉村は、いわゆる過疎地。(出生数も10人前後の)山あいにある小さな村です。全国的に見ても決して珍しくない地域です。もちろん、村内には病院もなく、妊婦健診や出産場所へ行くには1時間ほどかかります。また、近隣にも助産師さんが足りていない現状です。

でも、そんな山村だからできる産前産後ケアがあると思うと上野さんは語ります。「小さい村だからこその距離感が、心をケアし、また不安に思ったときに相談でき、安心感を得ることができる、そうすると母が幸せを感じ、それが家族の幸せに繋がるんです」

母親が、またその家族、地域が安心して子育てができる環境を様々な専門職とつくっていきたい。そのためには、専門職の1人として助産師さんが必要です。

全国の助産師、助産院を研究し、山村ならではの理想な産前産後のケアを一緒に考え、実践してくれるパートナーを募集します。

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こんな人に来てほしい!

  • 理想的な産前産後について一緒に考えたい人
  • 助産師さん
  • 看護師さん
  • 包み込んでくれるような雰囲気がある人
  • ほんわかして話しかけやすい人(一緒にいて安心感がある人)
  • 積極的に村内に出向いてママさんたちと関わってくれる人

こんなことしてほしい!

  • 村のお母さんたちと対話をして一緒に産前産後について考えてほしい
  • 他の地域の先進的な事例についてリサーチ、報告してほしい
  • フィンランドのネウボラへ長期研修してほしい
  • 他の地方自治体の事例リサーチ、報告してほしい

もしかしたらこんな可能性があるかも!

  • 産前産後のモデルケースを開発し、全国的に広げることができるかもしれない

ローカルベンチャーを支えるのも、ローカルベンチャーです。

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提案者:西粟倉村役場 保健福祉課 井上大輔さん

西粟倉は 2004 年に合併することを拒否してから、この 13 年間で約 20 社のローカルベンチャーが創業し、村内全体で 10 億円以上の売上増加が起こっています。「これを実現したい!」「これを解決したい!」と起業家気質で熱い思いを持った人達により、西粟倉村はローカルベンチャーの集まる村として、注目を集めるようになりました。

「一方で、新たな課題も生まれています。」

そう語るのは、西粟倉村役場保健福祉課の井上大輔さん。井上さんは西粟倉でローカルベンチャーに関わる取組を役場担当者として立ち上げてきた方の1人でもあることから、ローカルベンチャーのこれまでの経緯や現状をとても丁寧に捉えられています。

そんな井上さんだからこそ感じる新たな課題があるようです。

例えば出生率の低下。実は西粟倉村は、移住者が増え、子どもも増えていますが出生率は低下したままです。昭和 58-62 年に 1.88 人から平成 20-24 年に 1.48 人と、-0.4 人の低下である岡山県と比較してみると、西粟倉村は昭和 58-62 年に 2.22 人から平成 20-24 年に 1.49 人と、-0.73 人の低下。出生率の低下は、西粟倉村の方に顕著に表れています。近年、出生率の回復傾向の兆しは現れはじめていますが、持続的な回復傾向とはなっていません。

多忙な日々、お母さんたちからは「もう一人ほしいけど、、、」という声が聞こえてくることもあります。

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また、ローカルベンチャーとして村で活躍する方たちの多くは共働きですが、村外からの移住者は頼る家族や親戚も近くに居ないことがほとんです。なんとか自分たちだけで子どもの面倒も見ようと奮闘していても、やはり負荷が大きくなっているそう。育児のサポートを村ぐるみで仕組み化する必要があるのだと強く感じます。

また、事業成長にあたりお客さんが増えたけれど自分たちだけでは商品を箱詰めして配送手配をすることが難しくなってきた、会社規模の増大によりバックオフィス機能の強化が必要、、、などなど、今の西粟倉はローカルベンチャーを支える人たちの存在が重要な次のフェーズに入っているといえるかもしれません。

井上さんは、こうした課題を解決する糸口となる存在を感じています。

それは西粟倉村にいらっしゃる、仕事の定年退職を迎え時間にゆとりが出た方々や、子育てが落ち着いたお母さんたち。そういった方々が活躍し、ローカルベンチャーを支える存在になってくれれば、西粟倉村は村としてさらに成長ができるのではないか、井上さんはそういいます。

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何らかの形で社会とつながっていたいとか、仕事をしたい、社会に貢献したいと考えている人たちが自分らしい生き方を選択できたり、子育てを理由にやりたいことを諦めざるを得ない状況にならなかったり、やりたいことが村内でも見つけることができたり。

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ローカルベンチャーが村内の色々な属性の方々と共に成長するということは、事業規模が成長するということだけでなく、多様な「仕事(業務)」が生まれることになります。まだ手の離れないお子さんが居る方や労働条件に制限がある方でも、ちゃんと仕事がある村になれる。そうした時に初めて、「ローカルベンチャー=地域での起業」が成功したと言えるのではないでしょうか。日本全国で叫ばれている過疎問題や、起業に対する打ち手としての仕組みが示せるかもしれません。
そして何より、どんな方でも働ける、起業も就職も軽やかに挑戦できる村ってとてもワクワクしませんか。

「ローカルベンチャーを支えることができる能力や技術を持っている人にも来てもらいたいですし、村内でサポートできる人達がいるのだから、その人達を見える化して、ローカルベンチャーを支えるローカルベンチャーの仕組みを作ってくれるような人にも来てもらいたいです!たとえば、時間のあるおばあちゃんを見える化して、時間単位で手伝ってもらえる「レンタルおばあちゃん」みたいな仕組みを作ってみるのもおもしろいかもしれませんね!」ローカルベンチャーで注目されている西粟倉で、そのローカルベンチャーを支えるローカルベンチャーを一緒に作っていきませんか?

こんな人に来てほしい!

  • 人をサポートするのが好きな人
  • 仕組み化するのが好きな人
  • バックオフィス業務をすることができる人
  • どんな人でも働きたければ、しっかりと働ける地域や場作りをしたい

こんなことしてほしい!

  • ローカルベンチャーのヒアリングをしてほしい
  • 村内のサポートできる人材の掘り出しをしてほしい
  • 他の地域で成功している事例をリサーチ、報告してほしい
  • 「社会で子供を育てる」の本質的な仕組みづくりをリサーチしてほしい

林業×農業から生まれた、「山ぎわ産業」

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提案者:西粟倉村役場 産業観光課 白籏佳三さん

「山ぎわが変わったら、これからの中山間地域に新しいイノベーションが起こるよ」
そう話すのは産業観光課の白籏佳三さん。

ここでいう山ぎわとは、山の斜面と、隣接する水路、水田という中山間地によくある地形のこと。このエリアの水田は、道や人家から離れていることもあり、だんだんと人の手が離れ、耕作放棄地が徐々に広がっています。

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現在は村のエネルギー政策を担当している白籏さんは、前職で自然環境の調査などを専門にするコンサルティングを行うなど、川や森で遊んだりと、自然が大好き。山菜のこと、キノコのこと、川魚のこと…村の自然のことをなんでも教えてくれる方です。そんな自然を愛し楽しむ達人である白籏さんだからこそ、村の自然の豊かさを回復させていきたいという想いをとても強く持っています。

この山ぎわを活用した新しい産業が出来ないか、白籏さんはこう提案されます。

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「今は、生活圏から見ると放棄水田、山側から見ると荒れた斜面になっている。ここにはこんな風に、水路の周りを帯状にタラの芽、コシアブラ、フキ、ウドナが育っていて、斜面はアケビ、クリ、クルミなんかが自然に育つ。スギやヒノキのような経済林だけでなく、こういった様々な樹木が育つようになると西粟倉はもっと魅力的になる。」

自然の地形に合わせ、農業と林業を組み合わせた新たな産業、それが山ぎわ産業である。

西粟倉では、放棄水田が増加しており、今後10年以内に山ぎわの水田のうち50%以上が放棄されることが予想されています。さらに、放棄水田が増えることで鹿やクマなどの獣が山から降りて来やすくなり、山ぎわの農地は獣害による被害も今後増えていくことになるでしょう。

ただ、山ぎわ産業が叶えば、こういった被害を減らせる他、季節を通して山菜が収穫できるようになります。さらに山側ではキノコ類や養蜂、ジビエなどもっともっと広がる可能性があります。そうなることで、村内からも期待の声が聞こえてきます。

西粟倉のローカルベンチャーとして、フレル食堂を営む西原さんはこう話します。

「山菜は時間が経つとダメになってしまいますので、鮮度がとても重要です。野菜もそうですが、やっぱり朝採れた食材をすぐに届けてもらえると嬉しいですね。」

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山ぎわ産業が確立されると西粟倉で採れた食材を西粟倉で食すことができる、地産地消にも繋がっていく。村内の飲食業を営むローカルベンチャーからも、村内産の食材需要が高まってきています。

「雪が溶け、新芽が芽吹きはじめる山は本当に美しいです。そこに白いコブシの花が咲くと、ああ、春が来たなとさらに嬉しくなります。今は経済林が多く、春に白い花を見かけることはあまり多くありませんが山ぎわ産業が確立されたら、一昔前のように白い花々がそこらじゅうで春を告げてくれると、嬉しいなと思います。」

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タラの芽やウドナは春、アケビやクリは秋、のように収穫時期がずれることで、年中山ぎわで人が作業し、獣害の予防策ともなる。

今そこに手を出せばまだ自分たちの子供や孫の世代に間に合う。そんな山ぎわを、一緒に作っていきませんか?

こんな人に来てほしい!

  • 本気でやってくれて、周りから応援されるような人人
  • 人間的に真面目に取り組む人
  • 信頼できる人
  • 途中で投げ出さない人
  • 表面的な営業ではなく、本質的に営業の人
  • ほんとうにちゃんと人に話を聞く人

こんなことしてほしい!

  • 山ぎわの周辺エリアの所有者ヒアリング
  • 旬の山のものについてのリサーチ

最後までここに居たい。

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提案者:西粟倉村役場 保健福祉課 井上大輔さん

「人生の最期を希望する場所で暮らせない、これって本当に幸せですか?」そう問いかけるのは、福祉保健課の井上大輔さん。

井上さんは、役場職員としての仕事でも、一西粟倉村民としても多くのお年寄りと接してきました。そんな中、あるおばあちゃんが、頑張って自宅で暮らしていたのに、ちょっとしたことで病院に入院することになり、そのまま施設に入ることになったそうです。そのおばあちゃんはずっと村で、自宅で暮らしたいという希望を何度も言っていました。

「90 歳過ぎても家で暮らしたいと一人で頑張ってきたんですよ?それなのに、安心のためとお医者さんに施設へ入ることを薦められて、ご家族も何かあったら心配と施設入所を決断されました。体を大事にするのか、心を大事にするのか、判断は難しいところですが、おばあちゃんの思いを考えると本当に悲しい。寿命は縮まるかもしれないけど、本人の希望を叶える、そして支えるという重い決意が本人や家族、私達も含めた地域に必要な時期なのかもしれません。」

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今、日本全国で、このように自ら望む場所で自分の最後を迎えられないおばあちゃんおじいちゃんが多くなっているのではないでしょうか。西粟倉村内で、「どこで自分の最後を迎えたいですか?」と問いかけた調査では、約 75% の人が「自宅」と答えています(分からない・考えられないが約10%)。一方で、実際に自宅で自分の最後を迎えられる人は 10% にも満たない現状があります。

もし、在宅医療や在宅を支えることのできる福祉サービスがあったら、おばあちゃんの最後の願いを叶えることができたかもしれません。西粟倉には離れた家族に安心してもらえる在宅医療や介護サービスがあるとは言えません。もし、高齢者の在宅生活を支える仕組みが当たり前の地域になれば、高齢者の「自宅で死にたい」を叶えることができ、結果として財政負担も減少し、新たな雇用も生まれます。

西粟倉では、65 歳以上の高齢者が 526 名、内 75 歳以上の方は 320 名と人口 1500 人の村において、大きな比率を占めてきています。その中で、介護施設に入所されている方は 36 名おられ、今後も本人が望まない施設入所の増加が一定数見込まれています。村内での在宅医療や福祉サービス等のニーズはすでに顕在化しており、適切なサービスを提供することで目の前の多くの人の希望を叶えることができると思っています。

西粟倉村という人口 1500 人のコミュニティだからこそ、一人一人の顔が見えるケアが出来ます。

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今、西粟倉には、高齢者の在宅生活を支える在宅医療や福祉サービス事業者が必要です。一緒に分野を超えた社会問題解決の拠点となる在宅医療・福祉サービスの仕組みづくりについて研究してくれる人を求めています。

こんな人に来てほしい!

  • 介護分野について興味関心がある人
  • 在宅医療について興味関心がある人
  • お医者さん、看護師さん、介護士さん、助産師さん、保健師さん、理学療法士さん、作業療法士さん
  • おじいちゃんおばあちゃんが好きな人
  • 全国的な在宅医療や介護ニーズに課題感を持っている人

こんなことしてほしい!

  • 在宅医療や福祉についての研究、フィールドワーク
  • 村の理想的な医療福祉関係の調査検討

もしかしたらこんな可能性があるのでは!

  • 全国的に在宅医療・介護ニーズがはっきりとしている中で、在宅医療・介護サービスは成長産業となるのではないか。