ニホンウナギの資源回復を目指し、 養殖用と同数の稚魚を活用した放流試験を6月20日に開始しました

エーゼロ株式会社(岡山県西粟倉村、代表取締役:牧大介)は、人や自然の本来の価値を引き出し地域の経済循環を育てていく事を目指し、ローカルベンチャー育成事業や自然資本事業に取り組んでいます。2016年からは村内の旧小学校でウナギ(ビカーラ種)の養殖を開始し、2017年より「森のうなぎ」として蒲焼を販売してきました。本年はニホンウナギの養殖許可を得て、人とウナギの持続可能な関係作りを目指した活動を開始しています。

 当社はニホンウナギの稚魚「シラスウナギ」の記録的な不漁を受け、購入した稚魚の内、養殖にまわすものと同数の稚魚を6月20日(水)と21日(木)に放流しました。放流準備の際には、一部の稚魚を死亡させてしまう事態がありましたが、原因を追究し対策を行う事で、残った稚魚の半分を無事放流する事が出来ました。

資源回復に貢献するとして、養殖場で育てたウナギの放流が全国で行われていますが、放流後の生存率や繁殖への寄与度が課題となっています。当社では、野生復帰しやすい、飼育期間のごく短い段階での放流を実施しました。大学の研究者とともにモニタリングをすることで放流の効果を検証し、現行の放流を改善することにつなげたいと考えています。

 放流は西粟倉村内を流れる吉野川の支流で行い、耳石染色でマークを付けた約500尾の稚魚の河川での生存率や成長率を調査しています。また、比較対象として、一般的な放流に用いられるより飼育期間の長いウナギの放流も行いました。

 ニホンウナギの資源問題には、養殖に利用する稚魚「シラスウナギ」のトレーサビリティ、河川環境の悪化、海流の変化、持続可能な消費量の設定、そもそもの資源量の正確なデータ不足など、多岐に渡る課題が複雑に絡み合っています。これらの課題を全て解決し、持続可能な資源管理と利用のモデルが構築されるには何十年もかかるかも知れません。それでも美味しい鰻の蒲焼を、そして人と鰻が楽しく共存する河川を未来に残すため、今やれる事に正面から取り組みたいと思います。人とニホンウナギの持続可能な関係を再構築するために、エーゼロは社会のテコになります。